STORY
赤木カルタさんは劇団の座長。ショートヘアのちょっと凛々しい女の子だ。劇団員は「ヤコ」と「クロ」の2人の男子。3人は劇団の初公演に備えて資金稼ぎを考えている。カルタさんが提案したのは乗り継ぎが離れている2つの駅を自転車で送迎するというもの。3人は公演の実現に向けて町に飛び出していくことに。
大阪森ノ宮にあった「プラネットステーション」による企画映画。青春ドラマの形を取りながら、アニメーションや写真、はては暗黒舞踏など、さまざまなアートが「てんこもり」のごとくコラージュされていく。奈良県大和郡山市、大阪大正や姫島にてロケーション。大阪ドーム(現・京セラドーム大阪)の傍らにある3つのガスタンクがキーワードとして登場する。
Akagi Karuta san no yume
Karuta Akagi is the leader of a theatrical company.
She has a short hair and seems like a bit gallant and cool girl.
There are 2 boy members in the company, “Yako” and “Kuro.”
They consider how to make money for their company’s first stage.
Karuta suggests a pick-up service by bicycles for people who have to walk a distance between 2 stations to change the train line.
They jump into the town to realize their first stage.
This is a film projected by “Planetstation” in Morinomiya, Osaka.
Basically, it seems to be a movie of youth, but it actually consists of various arts such as animations, pictures, a dance in the dark and more.
The film is set in Yamatokoriyama in Nara and Taisho and Himejima in Osaka.
“3 gas tanks beside Osaka Dome (Kyocera Dome Osaka)” is a keyword in this film.
DIRECTOR'S NOTE
大阪森ノ宮に「プラネットステーション」という施設がありました。20代後半からのある時期、私にとって大切な場所でした。映画の編集や演劇の練習など、随分と利用させてもらいました。ある時「プラネットステーション」がスタッフ、キャストを公募して、自主映画を作ることになりまして、私も関わらせて貰いました。
とりあえず私が監督をすることになり、おおまかな脚本を作り、あとは自由に膨らませていくことに。映画撮影経験のないスタッフやキャストと集合場所に集まり、あとはダラダラと面白いと思うことを撮っていきました。
プロデューサーの河野清麿さんが根気よく付き合ってくださいました。
ヨシムラエリさんのアニメーションや、蒔田浩子さんの写真、舞踏家に踊って頂いたり、多くの才能を作品の中に取り込みました。高相岳生さんが宅録にて作った音楽の数々は、今聴いてもかなりハイレベルだと思います。とにかく自由に作らせて貰いました。
のちに「プラネットステーション」は映画作りを発展させて映画祭を開始。やがて全国から自主映画が集まるようになりました。新海誠さんの作品も上映されていましたね。
「プラネットステーション」は、橋下徹さんが知事になられた時に、真っ先に不要な施設に指定されました。閉鎖され解体。今は跡地にマンションが建っています。